夏目漱石が「心」ではなく「こころ」と平仮名にしたのにならって…
河合隼雄さんの『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』の第6章は、「アニマ・アニムス」を詳述する内容です。前回まで第4章の「心象と象徴」、そして、第5章の「夢分析」を取り上げています。「アニマ・アニムス」も過去の解...
河合隼雄さんの『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』の第6章は、「アニマ・アニムス」を詳述する内容です。前回まで第4章の「心象と象徴」、そして、第5章の「夢分析」を取り上げています。「アニマ・アニムス」も過去の解...
今回のキーワードは、「宗教」との関りの深い「ヌミノース」という言葉を、取り上げてみようと思います。日本人にとっては、よほどの専門家でなければ、認知されていない言葉です。ただ、河合隼雄さんは、「ヌミノース体験」が宗教を理解...
前回は、わかりにくい「心象」を少しでも理解できるよう解説を試みています。河合隼雄さんは『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』の四章「心象と象徴」の113ページで、次のように記述します。 以上、心象の意味の把握が困...
河合隼雄さんのアンソロジー『心理療法<コレクション>Ⅰ~Ⅵ』の6冊は、2009年に出版されています。そのなかの『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』は、最も初期の諭文で1967年のものです。まだ日本ではほとんど知...
前回の解説では、「神話」を取り上げました。河合隼雄さんは『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』のなかで、世界の神話を取り上げ、それがユングのいう「普遍的無意識」によって、形成されているという考えを、私たちに提示し...
コーチングセッションで起こる「気づき」は、無意識として意識されていない概念が、コーチとの対話によって、意識として浮上してきたタイミングで生じる、と捉えることが可能です。この無意識については。これまでCBLコーチング情報局...
カウンセリングには、「対決」という表現も登場します。この言葉を通常用いる場合、「喧嘩」や「勝負する」といった、激しいイメージが喚起されるようにも感じます。ただし、カウンセリングのキーワードとして用いる場合は、もっと深い意...
コンプレックスについては、フロイト、アドラー、そして前回の「言語連想検査」によってコンプレックスの存在を見出したユングなど、臨床心理学者にとっての重要なテーマとなっています。コンプレックスは「防衛機制」を発動させます。フ...
前回のキーワード解説で、ユングが連想実験によってコンプレックスの存在を見出したことに触れています。正式には「言語連想検査」として、ユングの学術的業績の一つに数えられています。 この検査は、被験者に100個の単語(刺激語)...
「自我」については、これまでも多く取り上げてきました。今回は、ユングが「自我とコンプレックス」のかかわりを、どのように把握しているのか、『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』で、河合隼雄さんが解説しているところを...
黒船の来航によって眠りを覚まされた日本は、主体的というより日本内部の圧搾空気が破裂するように開国を選び、そして明治維新となります。西洋社会との「文明」の遅れを痛感した日本は、以降懸命に「西洋科学」の輸入に邁進し、内部化に...
『<心理療法コレクションⅡ>カウンセリングの実際』の最終第8章のタイトルは「カウンセラーの仕事」です。人に関わる専門職の意義を総括する内容であり、河合隼雄さんの言葉は、コーチングにそのままつながっています。改めて「コーチ...
『<心理療法コレクションⅡ>カウンセリングの実際』のなかで、「プロのカウンセラーとは?」に関して、河合隼雄さんは「簡単な言い方をしますと」と前置きし、次のように語ります。 つまり、簡単な言い方をしますと、クライアントがそ...
河合隼雄さんが『<心理療法コレクションⅡ>カウンセリングの実際』で語る「中断」を、前回に引き続き紹介してみようと思います。 プロコーチが実践を続けていくなかで経験する「中断」を、どう捉え、どう受けとめていけばよいのか… ...
前回取り上げたのは「中断」でした。カウンセリングのクライアントは、精神的な重い悩みを抱えているのが一般的であり、「セッション継続」が最大のテーマになることも多いのです。ですから河合隼雄さんは「中断」に関して、多くの紙幅を...