「転移」と「逆転移」はコーチングでも起こりうる…要注意!
(河合)…… 次、行きましょう。この作品は [写真5参照]、女の人が、一人で森に入っていきます。深いところに行けば、素晴らしい花があることがわかっているけども、途中が非常に危ない。そこで迷いますが、ついに決心して、一人で...
(河合)…… 次、行きましょう。この作品は [写真5参照]、女の人が、一人で森に入っていきます。深いところに行けば、素晴らしい花があることがわかっているけども、途中が非常に危ない。そこで迷いますが、ついに決心して、一人で...
(河合)…… 次、行きましょう。これはね、空の世界なんです。[写真4参照](中沢)星ですね。(河合)星座を置く人は珍しいですけどね。ここにクライアント自身が空を見ている。その空に、亡くなった父の星があります。実はお父さん...
(中沢)治療の時期はどれぐらい進んでいるのですか。(河合)これは、だいたい一週間おきか二週間ぐらいですね。次は、これは貯水池なんです [写真3参照] 。貯水池から水が流れているんだけど、ちょっと流れきってはいないですけど...
(河合)…… 次へ行きましょう。ここでは [写真2参照] 水が流れるんですが、完全に流れていない。しかし、流れかかってるんです。これはディプレッションの人の作品によく表現されます。水が流れない。しかし、流れかかっているん...
(河合)…… ここに大きい木があって教会がある。そこに女の人がいて、その後ろにいろんなものがごちゃごちゃ入っているんです。これを、治療室の棚から取ってきては、ぐちゃぐちゃっと入れる。それを次から次から、かなり長い時間、こ...
(中沢)今日は河合先生から箱庭療法についての講義を受けようと思います。(河合)ごく簡単に箱庭療法の説明をします。私は1962~65年の間、スイスのチューリッヒにあるユング研究所に留学しました。この間に、箱庭療法をすすめて...
(河合)法華経のことをちょっと聞きたい。僕はね、法華経のことを何も知らないんだけれども、要するに、賢治のお父さんは、あれは真宗だったのかな。(中沢)ええ、真宗ですね。(河合)だから、仏教は、もともとは科学も宗教も、哲学、...
(中沢)…… それからプルーストの『失われた時を求めて』(ちくま文庫)も。その時に、複雑系としての文学が完成系に行って、大江健三郎がその延長上で、自分は文学者として複雑系を追求しているというのを意識している数少ない文学者...
(河合)…… ここでもうひとつ対立的にものを見る見方で、日常語と詩的言語というのがあります。日常語はコップはコップと見てるんだけど、詩的言語ではまったく違う見方、これを異化していく見方。そうすると、宗教と科学と、今度は詩...
(河合)僕はもうひとつね、きょう、中沢さんと話したいと思ったのは、僕は宗教と科学の問題について関心があって、科学は、言ってみればわれわれ通常の意識を非常に分割して、切断して、分けていっているんです。普通だったら単に水と言...
(中沢)観音様が観音様になる前は常泣菩薩って言われてました。いつも泣いてる菩薩さんです。いつも泣いている菩薩がいて、なぜ泣いているのかというと、世界を見ると、生き物を見ても悲しくて悲しくてしようがない。どんなちいちゃい生...
(河合)西田幾多郎は哲学だし、山田耕作は歌で、あれも相当早くからみんなに好かれるわけでしょう。ところが、宮沢賢治の入り込んだ意識の層が、もうひとつ深い、死のすれすれというところまで。死のすれすれまで行っているから、こんな...
(中沢)……賢治の『農民芸術概論』は、大地を科学力によって合理的に変えていくけれども、それは大地を収奪・破壊したりすることじゃないんだ。農業というのは、母性の大地を相手にしながら、それにお父さんの科学の力を注ぎ込むことに...
(中沢)先ほど河合先生がおっしゃった、母性の空間の中に父性が科学という形でしっかり侵入しているのが賢治なんだというご指摘は『農民芸術概論』なんかを見るとよく出ているなと思います。『農民芸術概論』の中で、科学で、たとえば天...
(河合)カムパネルラは、僕は、男でもあるし女でもあると思ってたんです。ふつうわれわれが言うお母さんとかお父さんとか、恋人とかから、全部離れています。だからすごい世界を書けたと思いますね。(中沢)あの空間全体は、やっぱり観...