「人を理解する」とは?

「眼はすべてを見ることができるが、眼自体を見ることはできない」という言葉は言い得て妙です。生理学者の言葉のようですが、「人はなかなか自分を客観視できない」という箴言ですね。カントと西田幾多郎の言葉を紹介します。

理性はすべての知識の源泉であるが、理性自体を知ることはできない。(カント)

人は自己が自己を知ることはできないという。かかる場合、人は知るということを、対象認識の意味においていっているのである。かかる意味において、自己が自己を知るということのできないのはいうまでもない。自己は自己の対象となることはできない。(西田幾多郎)

西田の表現は、ネットをチェックするなかで見つけました(『西田幾多郎哲学論集3~自覚について』)。非常に難解な日本語ですが、類義として解釈できます。

現代に生きるアドラー心理学』の第9章は「人を理解する」です。冒頭でエウリピデスの言葉が紹介されています。

私を愚か者と呼ぶ人がいるかもしれない……。そのような人は自分自身の性格という物差しで節度を測っているのだ。その人は私に与えたその呼び名が、自分自身にこそふさわしいということを知らねばならない。

その言葉は本文の中で、次のように展開されます。

他人を、他者の感情を、他人の精神を知ろうとしますが、私たちが他人を何と呼ぼうとその呼び名は自身に返ってくるのです。他人を知ろうとするすべての探求の背後で自分自身を見出します。そのことを忘れれば、そしてそれを勘定に入れなければ、最善でも喜劇、最悪の場合は悲劇になります。

「他者、そして自分を正常に理解すること」がいかに困難であるか… 少し難しい訳文ですが伝わってきます。
アドラーが打ち立てた「個人心理学」は哲学的な相貌を有しています。だからこそ、100年を経た現代でも古びることなく、臨床の現場で活用されているのです。フロイト心理学と比較した『現代に生きるアドラー心理学』の内容を紹介しておきましょう。

アドラーが哲学に基づいて自分のシステムを打ち建てようと試みたので、アドラーの理論はごくわずかな修正を受けただけです。これに対してフロイトは、自分の心理学のシステムをその時代に支配的な科学と結び付けようとしました。一般に科学は、テクノロジーの進化によって修正を経験しましたが、哲学はその前提に関して遥かに安定性があります。ですから精神分析学派と違い、アドラー派は、査定と心理療法の実践スタイルを多様にすることができたのです。


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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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