孫文の「異質の調和」とは?

2023年5月現在、台湾を自国の一部だと主張する中国、一方で独立した主権国家であると自認する台湾、両国間の緊張は緩む気配を見せません。利害が錯綜する中、当事国のみならず各国の間で「創造的な仮説」をテーマとした対話が実現し、緊張緩和に向かって動きだすのを“緊張して”待ち望む日々が続きます。

この“今の現実”にあって、中国、台湾の双方が“現在”でも「建国の父」として共に敬愛する人物が存在します。孫文です。孫文が国父となるまでの経緯は「革命」の実現を最上位の目的としたうえで、環境変化に対応すべくレジリエンスを発揮し続けたプロセスです。

孫文は少数民族である満州族が支配する清を倒すべく辛亥革命を起こします。「なぜ清を倒さなければならないのか?」というその思想基盤として「三民主義」を打ち立てます。民族・民権・民生です。ただ、その民族の概念は、当初は「滅満興漢」でした。つまり「漢民族国家をつくろう!」です。それが1919年の五・四運動あたりから、西欧列強の帝国主義打倒に軸足が変化していき、対西欧という視点で、広大な中国という地に住む少数民族も含めた「中華民族」という概念をつくり上げていくのです。
まさに、インクルージョン、「包摂」です。そして中華民国が誕生します。

孫文はマルクスの影響をほとんど受けていません。ただし、中国が一体となって反帝国主義に向かっていくためには、共産党も受け入れる必要があると考え、容共、そして工農扶助を訴え、国共合作が成立します。「異質の調和」です。

ところが蒋介石は、財閥資本の筆頭である宋家との結びつきを強めます。莫大な活動資金の裏付けとなるパトロンの獲得です。孫文から国民党を引き継いだ蒋介石は「異質の調和」を理解できなかったようです。
反共産党色に染まってしまった蒋介石の国民党軍は、毛沢東の工農紅軍(現在の中国人民解放軍)との血みどろの内戦に突入していくのです。

歴史のIFを語っても詮ないところですが、「もし孫文が生きていれば…」と想像してしますます。

どのような論争においても、最も困難なことのひとつは、自分たちの正しさと善さを確信するのと、それに反対する個人またはグループも、彼らの側の正しさと善さを確信していることを認めることであり、さらにもっと難しいのは、それを受容することである。

「コーチングの母」である心理学者カール・ロジャーズの言葉です。ロジャーズは、どのように憎み合おうとも、どのような過酷な状況であっても、真の「受容」によって両者の壁を溶かすことができると信じ、それを実践し続けた人物です。タイプは違えど孫文と同じく「異質の調和」がイメージされるところです。


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