河合隼雄さんの「人生の物語」をじっくり味わってみようと思います

前回に予告した通り、今回から、小川洋子さんによる河合隼雄さんへの最後のインタビュー、『生きるとは、自分の物語をつくること(新潮文庫)』を取り上げ、コーチングに敷衍していこうと思います。 

この本は、文庫本で151ページのⅡ部構成となっており、第Ⅰ部が「魂のあるところ」、そして第Ⅱ部が、本のタイトルとなっている「生きるとは、自分の物語をつくること」です。
「あとがき」は、「二人のルート…少し長すぎるあとがき」と題し、121ページから30ページにわたって、小川さんによる追悼の言葉が綴らます。「ルート」という響きから、小川さんの『博士の愛した数式(新潮文庫)』を連想された方は、まぎれもない「小川洋子ファン」ですね(笑)
小川洋子さんのWikipediaには、「日本の現役女性作家では、作品が世界で最も多く翻訳されている作家である」との記述も見られます。まさしく「世界に発信できる、日本を代表する小説家」の一人です。

これまで、CBLコーチング情報局では、河合さんによる、学術書や洒脱なエッセイ集を取り上げ、コーチングを語ってきました。今回からは、生前の河合さんに触れることのできる「最後の言葉」が収録された当該著作を紐解きながら、コーチングの本質に迫ってみようと思います。

筆者はこの本を、発表されてすぐに読んでいます。そしてこのたび、改めて目次を眺めてみると… その一つひとつが、河合さんの「人生を物語っている」ようで、目次だけで河合さんの世界が立ちのぼってきました。
そこで初回は、まず「目次全体」を紹介させていただきます。目次の味わい深い言葉から広がっていく「ご自身の物語」を描いてみてください。ご自身がプロコーチであれば、クライアントを、そしてこれまで重ねてきたコーチングセッションを振り返り、今後の糧にしていただければ、と思います。コーチでない方も、ご自分の生き方と照らし合わせながら、未来の自分に向かって語りかけてみてください。

Ⅰ 魂のあるところ

  • 友情が生まれる
  • 数字に導かれて
  • 永遠につながる時間
  • 子供の力
  • ホラ話の効能

Ⅱ 生きるとは、自分の物語をつくること

  • 自分の物語の発見
  • 「偶然」に気づくこと
  • 黙っていられるかどうか
  • 箱庭を作る
  • 原罪と物語の誕生
  • 多神教の日本に生まれた『源氏物語』
  • 「死」への思い、「個」への執着
  • 「原罪」と「原悲」
  • 西欧一神教の人生観
  • 厳密さと曖昧さの共存
  • 忘れていたことが出て来る
  • 傍にいること

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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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