アドラー心理学を「理論」の枠組みでアプローチする場合、その一つに「自己決定論」があります。アドラー心理学は父性原理の側面も有していますので、決して「優しい心理学」ではありません。その象徴が「自己決定論」です。
ただ、この「自己決定論」という日本語には強い響きを感じます。この表現から伝わってくる意味だけを切り取り、単純に理解してしまうと本質を見誤ることにもなりかねません。今回のキーワード解説は、この「自己決定論」を紐解いてみます。
「自己決定論」を簡潔に説明すると、「自分の行動には責任があると考え、他者を責めることはしない」というものです。
「自分の性格は受け身であり、親の言うままに生きてきた」と言う人がいると思います。「自己決定論」のスタンスでは、「それは真実ではなく、責任転嫁」となります。ただし「決定」を意識しすぎると、そこに“意志”が存在しているように感じられますね。したがって「決定」を「選択」と置き換えた方が、アドラー心理学の本質理解につながっていくと考えられます。
私たちは日々選択しているのです。それは欲求に基づくものだけではなく、危険が迫り、それを回避すべくとっさに判断して行動することも選択と言えます。つまり受身と思っていても、ある範囲のもとで選択の自由を有しているのです。
アドラーは「人生に限界はない」とは言いません。限界を認めたうえで、それでも自己の責任のもと、選択していることを語っているのです。
『現代に生きるアドラー心理学』では、「やわらかな決定論」と言う表現も用いて、次のように説明しています。
アドラー心理学では自分の行動に責任があると考え、他者を責めません。「全体論」や「創造性」、「目的論」、「やわらかな決定論」の前提の上で人は選択し、そして、自分の選択に責任を持ちます。無意識に選択したり、選択の重要性やその社会的影響に気づかないこともありますが、それは私たちの責任なのです。
アドラー派は「悪魔がそうさせたのだ」という言葉は信じません。アドラーは、人は責められるべきではないが、教育されるべきであると考え、自分の精神療法の中心は特に再教育にあると考えました。
アドラー心理学は、「自身の問題は他者のせいである」と思い込んでいる人に対して、その考えを改めることに注力します。
「人は変わることができる」という未来志向がその原点です。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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