「帰納法」とは、さまざまの事例のなかで共通する内容を探し出し、起こっている現象の要因を導き出していくことです。
例えば、「私はA社を6カ月で辞めた。B社も3ヵ月で辞めた。C社も1年で辞めた。したがってZ社も1年以内に辞めるだろう」というように、3社とも1年以内に辞めているという共通した事実を根拠に、次に起こることを予想する、という論理展開です。
さて、この事例を抱えているクライアントがいるとして、コーチングセッションを考えてみましょう。
すでに3社を1年以内に辞めてしまっているSさんは、次の会社を探しています。そして「今度こそ辞めません、がんばります」と応えます。コーチは帰納法的推論を紹介して、クライアントに考えてもらうよう促します。
「ということは、私はまた辞めてしまうことになるのでしょうか?」と不安げにコーチに話します。
コーチは、「もう一つ帰納法的推論を使ってみましょうか? 3つの会社でSさんが感じたことを思い出してみてください。何故やめようと思ったのか、共通する要因は何でしょう?」
するとAさんは、
「A社を辞めたのは、N部長の独断的なやり方に耐えられなかったからです」
「B社を辞めたのは、Y部長がすべてに口を出し、任せてくれないのでいやになりました」
「C社を辞めたのは、M社長がワンマンだったからです」
と答えます。
そして、しばらくSさんは考えます。
「…もっと仕事を任せてもらいたかったのです。自分はあれこれ指図されるのが嫌な性格なんですね…」と、気づいたような口調で話してくれました。
そしてここから本格的なコーチングの流れが始まることになります。
これまで繰り返してしまっている背景について、その要因に気づき、冷静に受けとめることができると、自分の行動を見直していく動機につながります。そうして、少し他責感情を持つSさんに、変化がもたらされる可能性が見えてくるのです。
コーチング情報局を運営する株式会社コーチビジネス研究所では、企業を対象としたコーチング研修、ビジネスパーソンを対象としたビジネスコーチング、個人の方を対象としたライフコーチングを提供しております。その他、コーチングを学びたい方のためのコーチングスクールの運営、経営者やビジネスリーダー向けにセミナーを開催しています。興味や関心がございましたら、お気軽にご相談・お問い合わせください。
This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
Coach Business Laboratory, Inc., which operates the Coaching Information Bureau, provides coaching training for companies, business coaching for business people, and life coaching for individuals. In addition, we operate a coaching school for those who want to learn coaching and hold seminars for executives and business leaders. If you are interested or have any questions, please feel free to contact us for further information and consultation.