ドラッカーの語る「八つの習慣」の五つ目は「機会に焦点を合わせる」です。
「変化を脅威ではなく機会と捉えなければならない」というドラッカーの言葉は、「変革への抵抗」を感じてしまう組織・メンバーへのリフレーミングを促すメッセージとして意義が見出せます。
機会に焦点を合わせる
問題ではなく、機会に焦点を合わせることが必要である。もちろん問題を放っておくわけにはいかない。隠しておけというわけではない。しかし問題の処理では、いかにそれが重大なものであろうとも、成果がもたらされるわけではない。損害を防ぐだけである。成果は機会から生まれる。
まず何よりも、変化を脅威ではなく機会としてとらえなければならない。組織の内と外に変化を見つけ、機会として使えるかどうかを考えなければならない。特に次の七つの状況を精査しなければならない。
- 自らの組織と競争相手における予期せぬ成功と予期せぬ失敗
- 市場、プロセス、製品、サービスにおけるギャップ(19世紀には、製紙業はパルプにならない部分、つまり木の10%以上の部分を捨てていた)
- プロセス、製品、サービスにおけるイノベーション
- 産業構造と市場構造における変化
- 人口構造における変化
- 考え方、価値観、知覚、空気、意味合いにおける変化
- 知識と技術における変化
問題に圧倒されて機会を見失うことがあってはいけない。ほとんどの組織が第1ページに問題を列挙している。しかし、第1ページには機会を列挙し、第2ページとすべきである。よほどの大事件でも起こらないかぎり、問題を検討するのは、機会を分析しその利用の仕方を決めてからにすべきである。
機会に焦点を合わせるには人事が重要である。問題ではなく機会を担当させなければならない。そのための方法の一つが、半年に一回、機会のリストと仕事のできる者のリストをもち寄ることである。それらのリストを二つの大きなリストにまとめる。そして最大の機会を最高の人材に担当させる。ちなみに日本では、これが官庁の人事の考え方である。日本の強さの鍵の一つはここにあった。
この『経営者の条件』は日本が高度経済成長の真っただ中にあった1964年に発刊されています。最後の「日本の強さの鍵は…」は、忘れてしまった現代日本への強烈なメッセージと受けとめる必要がありそうですね。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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