
(河合)
すごいですよ。ユングは、女性がいっぱいいましたからね。
しかも、彼は、当時、女性との関係を相当公然と生きてたんだから、すごい人間ですね。今だったら、そういう人はいっぱいいるでしょうけど、あの当時に生きてたんだから。
前回は、『知の教科書 ユング』を紹介しつつ、「人間ユング」を語ってみました。今回は、河合隼雄さんと中沢新一さんの対談『ブッダの夢』に戻って、コーチングにつなげていこうと思います。
引用は、第5章「善悪を超える倫理」の2番目の見出し「チベット仏教の悪魔、ユングの悪」の中で、河合さんが「ユングと女性」を語るシーンです。この河合さんの言葉に、中沢さんは「中沢さんらしさ」で応えます(笑)。
(中沢)
パンクのはしりですね。
(河合)
ほんとうにそうです。
(中沢)
僕はパンクが出てきた時、こいつはいけると思った。パンクが悪を肯定し始めたからです。善に対して悪をぶつけていくという、「アンチの悪」ではなくて、もうこれは自然なんだから、これを見つめてこいつの思うままに流されるように生きてみよう。そういうパンクを生み出したイギリスって変なところだと思いました。
中沢さんの「変な国、イギリス」を受けて、河合さんはユング研究所のある「スイス」について、「僕はスイスにもそれを感じる」と、応えます。
(中沢)
ほう、スイスにもですか。
(河合)
ええ。ユングが悩んだのがよくわかりますわ。スイスは善がものすごく大事な国、清潔でしょう。みんな掃除ばかりやってるんだから(笑)。街もきれいで。パリなんか行ったら、僕はほっとしましたよ。
中沢さんは、パリは「犬のウンコとかいっぱい落ちていますものね(笑)」と、即応します。お二人は「稚気」も兼ね備えた「成熟した大人」です(笑)。
さて、この見出しのテーマは「ユングの悪」です。河合さんがスイスの国柄を強調するのは…
(河合)
だからね、スイスのような世界でやったんだからすごいと思います。確かに、善に対して悪をぶつけてるというか、とても善にこだわっている。こだわりを棄てて露悪になっても何もならない。
ユングが苦しみ抜いて、その先に見出した世界は「善でもあり悪でもあるという相補性」です。ユングは、人間として(ある意味で)もっともコントロールが困難な「性」と格闘します。「性」は、とにかくやっかいそのものですね。
中沢さんは、ここで「浄土真宗」を語り始めます。ユングの生きざまは、「非僧非俗」を究めた親鸞の思想にも通じるようにも感じます。中沢さんの思想が伝わってくる語りを最後に引用し、今回のコーチング解説を終えることにします。
(中沢)
僕は浄土真宗のことも、よく考えるのです。父方の祖父は真宗から幕末にキリスト教に転じた人です。浄土真宗では悪の問題を、抑圧の対象としてではなく、むしろ、昇華の条件としてとらえていますでしょう。それが今度はクリスチャンに転じた時、善の問題を突きつけられました。つまり善と対立するものとしての悪というものを突きつけられた時、葛藤が内面に生まれたのだろうと、想像されるんです。大変ないけないものになった。
(河合)
そうそう。
(中沢)
そういう十九世紀以来の日本人が抱えつづけてきたコンプレックスを、僕は終わらせてやらなければならないと思っていましたから、それが僕をもう一度仏教のほうへ向かわせたのかもしれません。
コーチング情報局を運営する株式会社コーチビジネス研究所では、企業を対象としたコーチング研修、ビジネスパーソンを対象としたビジネスコーチング、個人の方を対象としたライフコーチングを提供しております。その他、コーチングを学びたい方のためのコーチングスクールの運営、経営者やビジネスリーダー向けにセミナーを開催しています。興味や関心がございましたら、お気軽にご相談・お問い合わせください。
This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
Coach Business Laboratory, Inc., which operates the Coaching Information Bureau, provides coaching training for companies, business coaching for business people, and life coaching for individuals. In addition, we operate a coaching school for those who want to learn coaching and hold seminars for executives and business leaders. If you are interested or have any questions, please feel free to contact us for further information and consultation.