生成AIは調子に乗って勝手に「進化」している…ように感じます
(吉本)……わたしは宗教学者としての中沢新一の精神(心)の考古学ともいうべきものに関心をもってきたことになる。日本の仏教学がインド→中国→日本という経路で信仰も研究も行ってきたために経典のつまらない概念も重要な概念も、ひ...
(吉本)……わたしは宗教学者としての中沢新一の精神(心)の考古学ともいうべきものに関心をもってきたことになる。日本の仏教学がインド→中国→日本という経路で信仰も研究も行ってきたために経典のつまらない概念も重要な概念も、ひ...
(中沢)だから、自分を守るためにあえて前衛的理論でガチガチに武装して書いたのが『チベットのモーツァルト』でした。いま振り返ってみると、全身に鎧を着けていたようなものです。大切なものは全部、内側へ隠していたんだから。でも、...
(中沢)……吉本さんはその解説の中で、中沢新一がやっていることは「精神の考古学」なのだと書いてくれました。「彼はわたしの勝手な言葉を使うと、精神(心)の考古学をチベット仏教(密教)を素材に追求し、解明したいと考えているの...
今度、『チベットのモーツァルト』を改めて少し丁寧に読んでみて、もう少し立ち入った言い方ができるような気になった。中沢新一は何をしようとしているのか。知識不足でおぼろげなところがあるが、わたしなりに判るところがある。彼はわ...
それは、未開の宗教、医術、知識、経験などを継承し、それに通暁しているか、それらの技術を保存している固有社会の導師に弟子入りしてその技法を体得し、その核心を現代的に解明することだ。たぶん中沢新一の『チベットのモーツァルト』...
「……」しかし、ある古典的な遠い過去の時代に、人間は(住民は)どんな精神(心)をもち、何を考えていたのかなどを推論により知りつくすためにはどうすればいいのか、何を繰り返せばよいのか。この精神の考古学とでもいうべき専門家た...
(中沢)……チベットのやり方では、最初にものすごく夢を見るようにする。つまり、眠りを浅くして、次から次にいろいろな夢が出てくるような状態をつくりだすわけです。その修行をやる時は、何日も夜寝ないで、昼間でも寝ているのか寝て...
(中沢)そこから出発しますから。もともと人間の心は最初から完成しているものなんです。それが見えなくなっている状態なので、それを見えるようにするためにかきわけていく。整理したりする技術の体系が複雑になっているだけなんです。...
(河合)ですから、わからないことがすごく多いんですけど、わからないけれど意味があるんですね。わからない、わからないと言っていると、わかるものがポンと出でくる。しかし、わからない時にずっと待っているということは、分析家がい...
(中沢)そういうふうに考えると、職人の技とユングなどの夢理論というのは、非常に関係があると思うんです。一方、フロイトの精神分析学というのは、カソリックの神父さんが告解所のなかでやっている行為とよく似たことをやるわけですよ...
(中沢)最初に話したマレイ半島のセノイ族の夢技法というのも、考えてみたら土器つくりみたいなものではないかなという気がするんです。(河合)セノイ族のことなんか、ユング派の人は知らなかったと思うんですよ。けれども、僕なんか夢...
(中沢)…… 彼は『大地と休息の夢想』(草思社)を書いて、夢というものをもう一度大地とつなげるものにしようとしますね。ガストン・バシュラールが書いていることで僕がいちばん印象に残っているのは、これは夢の問題とも絡んでいる...
……反ユダヤ主義文献の全部に共通するのは「ユダヤ人がその社会で支配的な擬制(律法、倫理、貨幣、国家、等)を媒介にして、人間本来のみずみずしい生命の流露をせき止めている」という告発である。つまりユダヤ人は「つねに自分たちよ...
(中沢)……今のソビエトにとって、ユダヤ人問題がいちばん大きいんです。というのは、反共主義の陣営に立っているロシア民族派の人たちは、ものすごく強硬な反ユダヤなんですね。彼らが言っているのは、要するに社会主義革命というのは...
(中沢)…… 今日の文明は、やはりユダヤ的な知性が大きくリードしてつくられているわけで、そういう世界のなかでは、ユングのように霊的なものを大事にする人たちというのは、頭が悪いと言われるわけですね(笑)。(河合)そうなんで...