
…… だいたい、私の知っている全ての人が河合先生を好きです。そして尊敬しています。だから会えるだけでも満足してしまう、それが私の正直な気持ちで、たとえ全身でぶつかっていってもまったくかないません。河合先生の歳になったとき、若い人にこんなふうに思ってもらえるような、そういう人間になることだけが、恩返しです。
でも、いまの私にできることが、この質問です。この質問は、私から河合先生への、色っぽくないラブレター、そして感謝の気持ちです。
前回は、河合隼雄さんと吉本ばななさんの『なるほどの対話』の第1章最後の見出し「この時代を生きる」を取り上げました。そこで、今回から第2章に移るわけですが、第3章もタイトルからイメージできる「対談」であるのに対し、この第2章は「往復書簡」と、凝った構成になっています。ただ… 改めて考えてみるに、「対談」だけが「対話」ではない。手紙・メールのやりとりも「対話」ですから。
ただし、「話すこと」と「書くこと」には決定的な違いがあります。「時間」です。相手がいて「話す」場合は、テンポよく進んでいくのが通常です。つまり、熟考の時間が与えられないのですね。「反応と反応が織りなす関係性」なのです。
一方で、相手の問いに対して「記述して届ける」場合は…「時間」を味方にできる。「時間を溜めて」じっくりと考え、そうして「見解」を導き出すことが可能です。
ですから、「話し上手」の人が、かならずしも「巧みな書き手」ではない。逆もまたしかり。
さて、『なるほどの対話』において、河合さんの「話し」のマジシャンぶりは、空前絶後です。その河合さんが、ばななさんの質問に、時間を溜めて返信しています。興味が掻き立てられますね。
ばななさんは河合さんに、25の質問を繰り出します。河合さんは、「あまりうまくは答えられないかもしれませんが、精一杯ちゃんと答えることにします。根はたいへん真面目なのでね。」と、ウイットをまぶし、「Q(吉本)→ A(河合)」がはじまります。次回は、その問答をピックアップして、紹介することにします。
25の質問の構成をじっくり読み込むと…ばななさんの戦略性が伝わってきます。起承転結を感じます。中盤から後半にかけて、面と向かっては(対面では)言葉にしにくい質問を投げかけるのですね。これも「話し」ではない「記述」での質問の効用といえるでしょう。
今回は、最初と2番目質問のみを引用することにします。スタートは「アイスブレイク」であり、「ウォーミングアップ」ですね。
Q(吉本)
これまでに見た夕焼けのなかで、印象的なものをいくつか思い出してみていただけますか? それは、いくつのとき、どんな場所でしたか?
A(河合)
日本もそろそろ戦争に負けそうになった頃、東京に在学中の兄(すぐ上の兄・迪雄)が、無理をして帰宅。二人で夕方に散歩して篠山(ささやま)城へ。夕暮れのひととき、すべてのものが紫がかって見える一瞬に、素晴らしい夕焼けを見ながら兄が、「一緒に夕焼けを見るのも、これが最後かな」と言いました。空襲の激しい東京に戻っていく兄の覚悟がしっかりと伝わってきましたが、「死ぬのが怖くてたまらぬ」。私は一言も言えません。黙って太陽が沈むまで、ずうっと篠山城の石垣の上に立っていました。
Q(吉本)
好きな花はなんですか? その理由と思い出があったら、教えてください。
A(河合)
花は、ほとんどの花が好き。特に、というのはありません。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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