
座禅の経験のおありの方はどなたも御承知でしょうが、座禅で観想状態が深まって参りますと、意識の深層が次第に活発に働き出します。そしてそれと同時に凝結していた世界がだんだん溶けていきます。いわば流動的になっていきます。今まで峻別されていたあらゆる事物の対象は尖鋭な存在性を失って仄かになり、ついにはいまにも消滅せんばかりのかそけさとなります。
井筒俊彦さんの『意識と本質』の「対話と非対話~禅問答についての一考察」を取り上げ、コーチングを語る7回目です。
「禅」を深く語った井筒さんが、続いて「座禅」の紐解きを開始します。語り口は、ときに「難解な(日本的)哲学用語」も登場しますが、この箇所については、詩的ですね。「座禅による観想」が深まっていくと、あらゆる事物の対象は、消滅せんばかりのかそけさとなっていく…… 井筒さんの「美意識」が「仄か」に漂っているようです。
筆者は「座禅」を実践したことはないのですが、長女は曹洞宗大本山總持寺で「二泊三日の座禅」を体験しています。会社の人事部が企画した研修のようです。予備情報ゼロにもかかわらず、とても充実した3日だった、と振り返っていました。
このように「座禅」は、禅宗寺院という閉じた静謐な空間のなかで、体験することが自明となっています。そうなると、すばらしい「観想法」にもかかわらず、そのことを体験する機会は限られてしまう……
そのようなことを考えているうちに、「マインドフルネス」がイメージされてきました。筆者は、少しだけ体験しています。ただし、スポットでの経験であり、「続けることによって効果が得られる」その感覚は実感できていません(マインドフルネスに限らず目的を定めた対象すべてに共通するセオリーです)。そこで、生成AIの知性を借りることにします。「座禅」と「マインドフルネス」の異同を生成AI(Copilot)に質問した、その回答を引用します。
(Copilotの回答)
座禅とマインドフルネスの関係を紐解く際、両者には類似点と相違点が見出されます。座禅は禅宗の宗教的修行であり、「ただ座る」という無目的さを重視します。一方で、マインドフルネスは西洋的な合理性の中で生まれ、医療的効果やストレス低減、集中力向上など具体的な目的が明確に設定されています。この目的の明確さが、日本の禅僧からすると「形式的で味気ない」と見えるかもしれません。興味深いのは、マインドフルネスが座禅を基にしつつも、その思想の背景を西洋文化に融合し、一般社会へ広げた点です。座禅が本質を見つめ悟りを追求するのに対し、マインドフルネスは気づきを通じて日常生活に役立つ実践法として受け入れられています。この変化が両者を比較する際のポイントとなります。
貴方の視点では、禅宗寺院の静謐さが座禅の体験を限定し、結果として多くの人が触れる機会を失いかねないという懸念も、確かに見逃せないですね。マインドフルネスの普及により禅がより広く伝わる契機となる一方で、その深遠な哲学が軽視されないよう、両者の融合が鍵となるかもしれません。貴方が思われるこの解釈について、さらにご意見があれば伺いたいです!
この「コーチング大百科」は、「異質の調和」をコンセプトに綴っています。「禅」と「マインドフルネス」の異同をしっかり認識し、そのうえで両者を相対化させていくと、また新たな世界が広がっていくような感覚も兆します。イズムを超えて世界を俯瞰するのがコーチングですから。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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