時代を見通すには、それぞれの学問の根本に哲学がないといけないが、実際にはそうなってはいない。例えば医学部では病とは何か、治すとはどういうことかを根本から考えるべきなのに、その議論は哲学科に任せてきた。政治や経済、芸術表現も工学も同様で、哲学抜きで専門の先端科学を究めようとしてきた。
(日本経済新聞11月6日31面「期待高まる哲学 どう生かす~哲学者・大阪大学名誉教授 鷲田清一氏」より引用)
前回より、日経新聞11月6日の31面「大学の今」に掲載された、哲学者の鷲田清一さんのインタビューを取り上げ、コーチングの解説を始めています。
柔和な表情の写真の下に「わしだ・きよかず」さんのプロフィールが掲載されていますので引用します。
京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得。大阪大学総長、京都市立芸術大学理事長・学長を歴任、現在はせんだいメディアテーク館長、サントリー文化財団副理事長。著書に「モードの迷宮」「死なないでいる理由」「所有論」など多数。
31面のほぼ全面に掲載されたこのインタビュー記事の中央に、とても大きな文字で「違和感のセンスを磨く」と、文字通りの「大見出し」が付されています。
日経新聞は長時間のインタビューを通して、鷲田さんの想いの中心は「この言葉に込められている」、と判断したということですね。「センス」は、インタビューの後半で登場します。
論理的に考えるのは当然だが、忘れてはいけないのがセンスだ。哲学には世の中が変だぞと感じる感受性、おかしな兆候に敏感に反応するアンテナが欠かせない。
弊社が力点を置くエグゼクティブコーチングは、経営者をクライアントにセッションが展開されます。経営者は社内外の多くの人と関係を結び、事業を運営しているわけですから、「人間関係のプロ」とも評せるでしょう。その分、ペルソナの被り方も巧みです。コーチの核心を突く質問に対しても、表情を変えることなく「本心とは異なる言葉」が返ってくることもありがちです。
経験を積んだエグゼクティブコーチは、それを見逃さないのですね。「違和感」です。そのあたりについては、「コーチングが真に機能するための本質を見極める3つの視点!」で解説してみました。
コーチは、五感を動員してクライアントの内面を把握します。何か違和感を覚えた場合は、質問のスキル、フィードバックのスキルによって確認していくのです。
その後で、鷲田さんは「違和感」の重要性を説きます。次回も鷲田さんの語りを引用し、コーチングを考えてみようと思います。
この違和感があれば、世界の現実について、みなが「当たり前」と考えることに、はたしてそうかと問い返していける。思考の枠組みとして初期設定されているので、この「当たり前」を疑うのは容易ではないが。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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