類似性は関係の維持に役立ち、相反性は関係の発展のために役立つ
『大人の友情』の9番目のテーマ「友情と同性愛」の3話目は、「惹きあう力」です。前話で河合さんは、トーマス・マンの『トニオ・クレーゲル』を取り上げています。14歳のトニオが、愛するハンス・ハンゼンに抱く、強い感情描写のシー...
『大人の友情』の9番目のテーマ「友情と同性愛」の3話目は、「惹きあう力」です。前話で河合さんは、トーマス・マンの『トニオ・クレーゲル』を取り上げています。14歳のトニオが、愛するハンス・ハンゼンに抱く、強い感情描写のシー...
それぞれの分野において、世界的なオーソリティーとしてその名望が確立している人物を眺める際、多くの人は、その人から伝わってくる「人格」と「凄み」は、過去から持ち得ていた、と感じているのではないでしょうか。 前回の解説で、臨...
『大人の友情』の9番目のテーマは、「友情と同性愛」です。このテーマもこれまでと同様に、4つのエッセイによって語られているのですが、少々キャッチ―なテーマですね。読者のみなさんも、4つの話がどのように展開されるのだろうか…...
『大人の友情』の8番目のテーマ「裏切り」の最終話は、「裏切るより他はない」がタイトルです。前回の解説で予告したように、大変な意気投合から始まった、フロイトとユングの友情が、どのような顛末を迎えたのか… 河合さんはこのエッ...
河合隼雄さんの『大人の友情』の8番目のテーマは「裏切り」で、4つのエッセイで構成されています。1話目は、太宰治の『走れメロス』を、2話目では、夏目漱石の『こころ』を取り上げています。今回は3話目の「同一視の不思議」です。...
河合隼雄さんの『大人の友情』は、8番目のテーマとして「裏切り」を選択し、28話から4つのエッセイが配されました。その最初のエッセイは、太宰治の『走れメロス』を取り上げます。太宰の描く究極の「信実」を読み込み、河合さんは、...
河合隼雄さんの『大人の友情』の8番目のテーマは、「裏切り」です。28話からの4話で構成されたエッセイは、臨床心理学者である河合さんの真骨頂が感じられる内容となっています。最初のエッセイタイトルは「信義を守る」です。有名な...
「碁に凝ると親の死目に逢わぬ」という諺がある… から、『大人の友情』の7番目のテーマ「碁がたき、ポンユー」はスタートしています。その最後である4話のタイトルは「碁がたきの味」です。これまでの3話では「碁がたき」という言葉...
河合隼雄さんの『大人の友情』の26話は、7番目のテーマである、「碁がたき、ポンユー」の3話目である「家族とゲーム」です。「家族関係は崇高な“仕事”である!」と、捉える河合さんですから、このエッセイも「家族とは?」の解明に...
河合隼雄さんの『大人の友情』の25話は、7番目のテーマである、「碁がたき、ポンユー」の2話目である「悪口の応酬」です。前話は『広辞苑』ではじまり『広辞苑』で終わっています。河合さんは、麻雀というゲームを通じて「お互いに気...
河合隼雄さんの『大人の友情』の24話は、7番目のテーマである、「碁がたき、ポンユー」の、1話目のエッセイ「親の死目に逢わぬ」です。テーマのタイトルに「碁」と「ポンユー」とあるように、碁やマージャンといった趣味を取り上げる...
河合隼雄さんの『大人の友情』の23話は、6番目のテーマである、「つきあい」は難しい、の完結編となる「つながり」の多様性、です。前話の「つきあいはうっとうしい」で終わってしまうと、「つきあい」はネガティブという結論になりま...
河合隼雄さんの『大人の友情』の22話は、6番目のテーマである、「つきあい」は難しい、の3話目「欧米の社交」です。一つ前のエッセイでは「つきあいはうっとうしい」をタイトルにし、日本文化の「一心同体」性を、欧米と比較しながら...
河合隼雄さんの『大人の友情』の21話は、6番目のテーマである、「つきあい」は難しい、の2話目「つきあいはうっとうしい」です。1話目で、「つきあい」という言葉にこめられた意味を「義務感」として象徴化させた河合さんは、どのよ...
河合隼雄さんの『大人の友情』の20話目から、12の大きなカテゴリーで構成された6番目のテーマ、「つきあい」は難しい、に移行します。一つ前の「友人の死」という、重いテーマから変わって、今回は「つきあい」という言葉の意味を徹...