「気づく」とは?

そもそもコーチングが成り立つ、コーチングの目的が達成されるために、最も大切な「コト」は何なのか? 言い換えれば、その「コト」が満たされないコーチングは、「成立しない」、「目的が達成されない」ということになります。
それは…タイトルとして掲示していますので、お分かりのように「クライアントに気づきが訪れるコト」です。

「気づく」は、CBLコーチング情報局のさまざまなキーワード解説において、数多く登場します。そこで今回は、改めて「気づく」について深掘りしてみましょう。

パールズによる『ゲシュタルト療法―その理論と実際』の中に、次のような一節があります。

「気づく」ことは、クライエントに自分は感じることができるのだ、動くことができるのだ、考えることができるのだということを自覚させることになる。「気づく」ということは、知的で意識的なことではない。言葉や記憶による「~であった」という状態から、まさに今しつつある経験へのシフトである。「気づく」ことは意識に何かを投じてくれる。クライエントが過去にうまくやれなかったことや、失ったものではなく、現在の生き方について、我々がやっているようにワークしていくと、「気づく」ことは、クライエントとセラピストの双方に、クライエントが抱えている問題を明確にしてくれる。(79ページ)

心理学、カウンセリングにおいて、「気づく」を専門用語では「洞察」と訳されます。ところがパールズの場合は、「覚知」と特別な訳で紹介されるのですね。

このセラピーでは、過去になにをしたか、それはなぜなのかを問うことはしない、「今・ここ」で、「いかに」話しているか、「なにを」話しているかを問題にする。それを気づき、体験すること、そこから全身全霊的な気づき、覚醒を目指し、そこで自分自身であるという自由を取り戻すことを目的とする。(Wikipedia「ゲシュタルト療法」)

洞察には、過去の経験や無意識の影響を分析して自分の問題を解明する、というニュアンスがあります。それに対してパールズの「覚知」は、自分の感情や身体の反応に着目します。「今・ここ」で起こっているコト、内面的な葛藤がどう生じているのか、自分自身の全体性の変化にフォーカスしていくのですね。

実際のコーチングセッションにおいて、クライアントが「今気づきを得ました」という言葉が返ってくることがあります。その言葉は果たしてクライアント内側の深いところから浮かび上がってきた「本当の気づき」であるのか… プロコーチは、クライアントに「今・ここ」で起こっているコトを、五感をフル動員して「覚知」する力量が問われるのです。


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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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