渋沢栄一には、『論語と算盤』や『実験論語処世談』など、膨大な談話筆記が残されています。その内容からはまず「知の巨人」が、さらに「究極の実践家」としての実像が伝わってきます。
「象牙の塔」と揶揄されるように、「学問」は「実践」から遊離して捉えられることが多いようです。その統合を一人の人間が実現していくのは確かに困難かもしれません。困難を受けとめ、だからこそさまざまな個性をもつ人たちがシェアしつつ目的に向かって力を合わせていく、という捉え方も大切です。
ただ、渋沢栄一のように「知」と「実践」の統合を目指すことこそが、一人の人間として最大の価値を有する態度、行動であることは、言を俟たないところです。
『論語と算盤』のなかから、そのあたりが伝わってくる箇所を引用してみましょう。
知識が十分にあっても、これを活用しなければ何の役にも立たない。これを活用するというのは、勉強したことを実践に結びつけることだ。こちらの方も学んでいかないと、どんなにたくさんの知識があっても、まったく活用できなくなる。しかも、実践に結びつけるための学びは、一時やれば済むというものではない。生涯学んで、はじめて満足できるレベルとなるのだ。
結局、人が世間で成功するために必要な要素として、知識や学問が必要なことはもちろんなのだが、これだけで成功できると思うのは誤解でしかないのだ。
『論語』には、「人々がいて、郷土のお社があるような環境であれば、現実から十分に学ぶことができます。どうして書物を読むことだけが、学ぶといえるのでしょう」
との一節がある。これは孔子の弟子の、子路の言葉だ。すると孔子は、
「なるほど口ばかりの奴は嫌いだよ」
と答えている。この意味は「口ばかりで、実践できないものはダメだ」ということなのだ。わたしはこの子路の言葉は素晴らしいと思っている。机にすわって読書するだけを学問だと思うのは、まったく間違っている。
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