河合隼雄さんの『大人の友情』を解説しています。その中の「男女間に友情は成立するか」というテーマは、多くの人が、その長い人生において、一度(あるいは複数回)は考え込む体験を伴っていると思います。その真っただ中に置かれた時、そしてそのシチュエーションが過ぎ去った時、自分なりの「結論」を持つこともあるでしょう。この“一般的”なテーマを河合さんは、徹底的に深めていったことが感じられます。
河合さんの著作は膨大です。講演も数えきれないほどやられています(YouTubeでもアップされています)。それらに目を通し、視聴すると、晩年については「性」に力点を置いた内容が増えているのを感じます。当該エッセイについては、「性」の深みと可能性について、あえて「友情」と対比することで、エッセイを構成してみよう、という河合さんの強い動機が伝わってきました。
前置きはこれくらいにして、「起承転結」の「承」である、河合さんの“学者”としての視点が表れている「恋愛の強さ」を解説してみましょう。
男女が最初は「友人として、つきあう」と固く決心していても、何かのはずみで、あるいは、どうしても抗しきれなくなって恋愛関係になってしまうのは「よくある話だ」と、河合さんは言います。そして、「それはなぜだろう?」との疑問を呈し、分析が開始されます。まず「動物」の発情期の有様を取り上げ、「人間」との比較を試みる河合さんです。
人間も動物の一種である。しかし、動物と明らかに異なるところがある。男女関係のことで言えば、男女の結合によって、女が子どもを産み、種族保存につくすという点では、他の動物と同じだが、発情期が限定されずに、一年中に拡散し、性が快楽と結びつくと共に、男女の結合は結婚として、社会的秩序のなかに位置づけられる。もっとも、結婚の在り方の細部は、時代により、文化により異なっているが。
恋愛の場合は、このような動物的基盤をもち、身体まで突き動かされるので、強力なのは当然である。恋愛の場合は、多くの人が他への配慮とか一般的常識などをかなぐり捨てるようになるのも、当然と言えば当然であろう。
「性・セックス・エロス」を語るのは、なかなか難しい。でも河合さんにとっては、自然に言葉が湧きあがってくるようですね。とても情熱的に…
われわれは「友人として清らかに」つきあっている。あるいは、つきあってゆこう、などと言っても、人間が動物の一種である限り、そのうちに、男女の惹きあう力が作用してきて、注意も配慮も消え去ってしまうことになる。だから、男女間の友情などと言うのはウソッパチだ、と言う人もある。
「起承転結」の「承」は、次の言葉で〆括られます。次回は「転」について、解説を進めてみようと思います。
しかし、ものごとはそれほど単純ではない。確かに恋愛の力は途方もなく強いことは認めねばならないが、男女間の友情は成立しないというのも一方的過ぎる。このことについて考える前に、友情を混乱させる「性」ということについて、少し考えてみる必要があるだろう。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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