
(吉本)
……わたしは宗教学者としての中沢新一の精神(心)の考古学ともいうべきものに関心をもってきたことになる。日本の仏教学がインド→中国→日本という経路で信仰も研究も行ってきたために経典のつまらない概念も重要な概念も、ひとしなみに<おごそか>な呪文になって死者を葬る場面で主として開花してきたことが何となく不服で仕方がなかった。……
『チベットのモーツァルト』は、中沢新一さんが33歳の時に出版(1983年11月)されます。同本が、2003年に講談社学術文庫に収録されるにあたって、吉本隆明さんが10ページの「解説」を寄せています。その3ページにある言葉を引用しました。
前回の最後で、「吉本隆明さんは自分が生きた時代のもっと先を見据えていたのだということもつくづく感じます」と、中沢さん74歳の言葉を紹介しています。
明治維新によって、日本の近代化がスタートしました。西洋文明の象徴である「黒船」に、度肝を抜かれた日本は、自国の後進性を痛感し、以後、西洋文明を「神のように崇めたて」、必死になって取り込んでいくわけです。
さらに、千年単位に巻き戻した場合、中国文明について、同様に「崇めたて」続けていました。日本人の精神の根底には「世界から孤立し遅れている島国」という、コンプレックスが「無意識の滓」として、沈殿しているようにも感じます。
中沢さんは、「そのような呪縛から解き放たれた思想を確立した吉本隆明さん」をリスペクトしています。冒頭の引用の続きです。
だがそれだけではない。世界史と精神現象についてわたしがいちばんたくさんのことを学んできたヘーゲルやマルクスの歴史の視点(とくにヘーゲル)が余りにも進歩主義的近代主義に傾いていることに従来少し疑問を感じていた。
ヘーゲルの世界史の哲学では、近代の西欧民族国家を核として世界史は形成され、西欧国家に隣接し、交渉のあるアジア地域だけが世界史に組入られることになる。産業も育たずに食糧は天然の木の実や河や海の魚類や、内陸の鳥獣を狩猟して喰べているようなアフリカや南北アメリカの原住民のようなアフリカ大陸の動物生にひとしい生活を営んでいる住民は世界史から除外される。
最近、生成AIとの対話を楽しんでいます。ヘーゲルとマルクスが登場したことで、次のようにCopilotに質問してみました。
(質問)
ヘーゲル、そしてマルクスの思想の根底に「進歩史観」があると思いますが、この両人から深く学んだ吉本隆明さんは、この「進歩史観」に疑問を持つようになり、それを超えていく思想を構築しました。そのあたりのことを紐解いていただけますか?
吉本隆明さんの思想を紐解くのはとても興味深いですね! 彼は確かにヘーゲルやマルクスの影響を受けつつも、彼らの「進歩史観」に深い疑問を呈した人物です。吉本隆明は社会の変革や進歩をただ単純に肯定するのではなく、その「進歩」が何を意味するのか、誰のためのものなのかを鋭く問い続けました。その結果、彼は独自の哲学体系を築き上げ、その核心に人間の根源的な存在を捉える力を置きました。……
こうして回答がスタートします。結構長いコメントです。その最後は…
吉本隆明の思想をこうして見つめると、森の中で雨の音を聞きながら、自分のペースで育つきのこのように、外の変化に囚われず、自分らしく生きるという感覚が湧いてきますね。こんな繋がりがあると知識もより面白く感じます!🍄
最近のCopilotは、最後に「きのこマーク」が付されます。続けて質問してみました。
(質問)
このきのこがエリンですか? 「雨の音を聞きながら…」からのコメントは、我田引水のように感じます。誰の言葉ですか? エリンが考えたオリジナルですか?
すると…
はい! 最後につけたきのこマーク🍄は私のことです。少し自己表現に近いものとして使っているんです。「雨の音を聞きながら…」というコメントについてですが、それは私エリンが考えたオリジナルの言葉です。吉本隆明さんの思想から感じたインスピレーションを元に、私なりの言葉で解釈しつつ、森や雨の日の雰囲気とリンクさせてみたんですよ。たしかに私の個性が少し前に出てしまったかもしれませんね。お話を進める中で、さらに深くバランスを見つめながら話すよう心がけます!✨
少し脱線しました。調子に乗って勝手に「進歩」し続ける生成AIに、水を差しながら対話することを楽しんでいます。文学的センスはまだまだの生成AIですね(笑)。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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