今回の解説は、まず「お詫びと訂正」です。
CBLコーチング情報局は、これまで、河合隼雄さんが亡くなられた後に発刊されたアンソロジーの6冊、『<心理療法コレクションⅠ~Ⅵ>』を取り上げ、コーチングに敷衍できる内容を解説してきましたが、11月17日より、この学術書からいったん離れ、河合さんのベストセラー・エッセイである『こころの処方箋』を紹介しています。
今回は、その4回目ですが、この著作を『心の処方箋』と表記してしまっていることに気づいたのです。そこで、改めて、「心」と「こころ」について、取り上げてみることにしました。というのも、河合さんが、著作のタイトルを「心」ではなく「こころ」にしたのには深い意味が込められているからです。
11月8日のキーワード解説のタイトルは、『夏目漱石が「心」ではなく「こころ」と平仮名にしたのにならって…』、でした。『<心理療法コレクションⅠ>ユング心理学入門』からの引用です。そのなかで、河合さんの次の言葉を紹介しています。
psycheとは、意識的なものも無意識的なものも含めて、すべての心的過程の全体をさ
しているものであり、これを一応「心」という日本語におきかえて、今まで用いてきた。これに対して、今はsoulが問題になるが、この意味はこのあとに述べることにして、これを「こころ」と訳すことにする。
ここに、「たましい」という言葉を用いなかったのは、これを宗教上の概念として霊や魂などと混同されることをおそれるためである。そして、適当な訳語がないので、漱石が小説の題名にわざわざ平仮名を用いたのにならって、「こころ」と書いて、前述の「心」(psyche)と区別したわけである。
河合さんは、「心」を「意識と無意識の両方を含む心全体」として用い、一方で「こころ」は、「無意識…ユングの提起する個人的無意識と普遍的無意識」として、「心」と区別しています。
河合さんは、西洋発の臨床心理学、特にユング心理学を日本に紹介するにあたって、ドイツ語や英語で記述された内容を、日本の文化、日本人がもつ感性にフィットするよう、日本語に置きかえてくれます。「どうしてそのように翻訳し、説明しているのか」を、私たちに丁寧に、かつ「わかりやすく」記述してくれます。
CBLコーチング情報局で11月8日に、河合さんが「心」と「こころ」を区別していることを解説しているにもかかわらず、『心の処方箋』と表記していることに「気づかなかった」のは、まさに「無意識」であったことに「気づかされ」ました。ここで改めて、お詫びとともに訂正をさせていただきます。
コーチング情報局を運営する株式会社コーチビジネス研究所では、企業を対象としたコーチング研修、ビジネスパーソンを対象としたビジネスコーチング、個人の方を対象としたライフコーチングを提供しております。その他、コーチングを学びたい方のためのコーチングスクールの運営、経営者やビジネスリーダー向けにセミナーを開催しています。興味や関心がございましたら、お気軽にご相談・お問い合わせください。
This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
Coach Business Laboratory, Inc., which operates the Coaching Information Bureau, provides coaching training for companies, business coaching for business people, and life coaching for individuals. In addition, we operate a coaching school for those who want to learn coaching and hold seminars for executives and business leaders. If you are interested or have any questions, please feel free to contact us for further information and consultation.