渋沢栄一の『論語と算盤』に見る「武士道とは実業道だ」とは?

渋沢栄一は『論語と算盤』の中で、儒教の中では異端とされる「朱子学」に染まっていた江戸後期の武士道を、「異質の調和」によって「武士道とは実業道」という「創造的論及」を提唱しています。二次元思考とは何か…を考えるうえで最高の題材といえるでしょう。

一般的に封建社会において、武士道と経済活動とは、お互い相容れないように解釈されてきた。これは、社会正義のための道徳と、経済活動の結果である富とが並び立たないと、儒学者たちが信じていたのと同じ誤りに外ならない。この二つが決して背を向け合うようなものではないのは、今日みなさんにはおわかりのことと思う。

そもそも地位や豊かさは、聖人や賢人も望むものだし、貧しさや賤しさは逆に望まないものであった。これは、われわれ凡人と変わることがなかった。ただし彼らは、人としての道や社会道徳の方を根本的だとし、経済力や地位は枝葉末節だと考えていた。ところが昔の商工業者たちはこの考えに反対し、経済力や地位の方を根本において、人としての道や社会道徳を枝葉末節に置いてしまった。これは誤解もはなはだしいのではないだろうか。

繰り返すようだが、この武士道は、学者や武士といった立場の人だけのものではない。文明国における商工業者の立つべき道も含まれているものなのだ。ヨーロッパの商工業者は、互いに個人で交わした約束を尊重し、損害や利益があったとしても、一度約束した以上は、必ずこれを実行して約束を破らない。これは彼らの固い道徳心に含まれる「正義」や「廉直」といった考え方が、そのまま実践された結果なのである。

渋沢栄一は農民出身です。ただ渋沢家は、米、麦の生産だけでなく、藍玉の製造販売と養蚕も兼営していました。父と一緒に信州や上州などに藍玉を売り歩くシーンが、NHKの大河ドラマ『青天を衝け』でも描かれています。原料の藍葉の調達、仕入れ、そして販売まで行う、商家的な垂直統合型の経営環境が、渋沢栄一の性格を形成したバックボーンと言えそうです。

もし社会で身を立てようと志すなら、どんな職業においても、身分など気にせずに、最後まで自力を貫いて、人としての道から少しも背かないように気持ちを集中させることだ。そのうえで、自分が豊かになって力を蓄えるための知恵を駆使していくのが、本当の人間の意義ある生活、価値ある生活といえるだろう。


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