アメリカン・カルチャーが優位になったら、人類は滅亡する…?

(河合)
西洋人と日本人では、会話に対する考え方は大きく違いますね。欧米の人はディスカッションが好きだから。
(吉本)
そうですね。「なぜ、そうなのか」とか、「いま、なんて言ったんだ」と、何回も何回も。
(河合)
「俺は、こう思うんだ」、「どこが違うかというと……」というが大好きなんです。日本人は、「ほう、なるほど、なるほど」でしょ。

河合隼雄さんと吉本ばななさんの対談『なるほどの対話』の第1章「若者のこと、しがらみのこと、今の日本のこと。」の9番目の見出し「言葉とデリカシー」の始まりの対話を引用しました。
河合さんは西洋人の根底に核として存在する「個人の発想」を、「個人には、違いがないと面白くない」という、わかりやすい表現で象徴化します。

日本人の親は、子どもに対して「あなたはどうして人の出来ることができないの?」と、言ってしまう。一方で、西洋人の教育観は「あなたはどうして人とは違うことができないの?」に変る。「あるある」ですよね。
河合さんは、「西洋人は、ディスカッションを楽しんでいる」と言います。でも日本人は「楽しんでやっていない」ので、相手の意見が自分と異なると、腹が立ってくる。ここから、河合さんの「ふかい」洞察が展開されます。

アメリカに長い間行って、アメリカ文化に適応して帰ってきた日本人の学生が、大学院に通うようになった。ところが日本人であるにもかかわらず、彼が「『なんとなく』という言葉がわからない」と言う。ここから河合さんは「なるほど」につなげます。アメリカ文化に適応してしまった彼(自分)は何を感じてしまうのか。

(河合)
…… 日本人は、相手が「なんとなくねえ」と言うと、「ふーん」って、わかっちゃうでしょ。そうすると、自分だけが外れてしまうんですね。で、「『なんとなく』の中身はなんなの?」と訊いたら、イヤそうな顔をされるでしょ。ほとんどのことが「なんとなく」進んでいくんだけど、その「『なんとなく』がわからない」というのは、「なるほどな」と思いました。

日本文化の「あいまいなままで進んでしまう」というのは、ネガティブとして指摘されるのが「主流」です。確かにそうでしょう。ところが、世界のさまざまな文化に通暁している河合さんは、リフレーミングを語ってくれました。

(河合)
Iをパンと打ち出すカルチャーの方が、世界では珍しいと思うんですが、いまはそれが主流になっている。どこやったかなあ、ニューギニアだか、どこかだったと思うんですが、そこでは「相手がノーと言わなければならないようなことを言うのは、そういうことを質問する人の方が失礼だ」と。
(吉本)
ずいぶんデリケートな心配り。

この対話は、25年前です。河合さんはトランプ大統領に翻弄される現在を見透かしているかのごとく、語ります。ばななさんが、コンピューターの登場と「時間の節約」を関連づけると……

(河合)
そうそう、能率。だから、そんなに能率よくするのが好きやったら、能率よく死ねと。うろうろ生きていないで。うろちょろするのが好きだから生きているわけでしょ。だから、アメリカン・カルチャーが優位になったら、人類は滅亡するんじゃないかなと思いますよ。
(吉本)
時間がはやく進んじゃいますよね。
(河合)
何もかも。
イタリア語に訳されているばななさんの作品は、ずいぶん読者を獲得しているようですが、英語に訳され方はどうですか?
(吉本)
うーん、読まれていますが、英語だとなんというんでしょう、訳が直接的なので、あら筋が好きな人が読むみたいです。……

次回は、この続きから紹介することにします。「なるほどの対話」は続きます。


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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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