身を擦りあわせるということ。身体がみずからに触れるということ。ここに<魂>という、ひとのいのちの原型を見るのはミシェル・セールだ。「皮膚の組織は自らの上に折り畳まれている」と、その著『五感』(米山親能訳、法政大学出版局)のなかで言う。(中略)
それ自身に触れるということ。たとえば二つの唇のくっつくところ、噛みしめられた歯のあいだ、閉じられた瞼、重ねられた腿、合された掌、額に当てられた指、握りしめた拳のなか、あるいは収縮した括約筋……肉体がそれ自身に触れるところ、そこに魂は散在している。
前回より、『臨床とことば』第4章8番目の見出し、「身震い」を取り上げています。その終わりで…
鷲田さんの「問題意識」は、どのように展開していくのか、次回につなげることにしましょう。
と記しています。鷲田さんは「身体が振動する」という「身震い」を「身を擦りあわせるということ、身体が自らに触れるということ」と、捉えます。冒頭の引用は、そこから「魂」に言及していくところです。
「身体感覚」という言葉を私たちは口にします。鷲田さんは、「たとえば二つの唇……」から、8つの「身体感覚」を並べています。筆者は、その一つひとつについて、実際に「身体」を動かして、体感してみました。「そこに魂が宿る」と、鷲田さんは言います。これまでの人生で「魂」という言葉については、何度もお目にかかっていますが、その「魂」はあくまでも「観念」の世界で想像していたように振り返っています。ところが……
皮膚がそれ自身に接するところ、折り畳まれるところに「魂」がある。
と言われてみると、なんとなく「魂」のようなものを感じることができるのが、ちょっと不思議です。「身体感覚」は、ものすごく意義深いものに思えてきました。
実は、ここでの鷲田さんの見解は、河合隼雄さんの長男である俊雄さん(現京都大学名誉教授)の言葉に「眼からウロコが落ちてきた」ことを、思い返している内容です。再掲します。
(鷲田)
私、先生と向かっていろいろじっくりお話しさせていただくのは今日がはじめてなんですけど、実は、先生の長男でやはり臨床心理学者の俊雄さんとは面識があります。あるとき彼がふともらしたことばに目からウロコが落ちました。と言いますのは魂の話で、……
鷲田さんは、「彼がボソッと変なこと言うんです。」と言葉をつなげます。
「からだが魂ちゃうか」と。で、その中を私というのが出入りしているんちゃうかと。今までそういう発想をしたことがなかった。自分と魂をくっつけて考えるけど、自分と魂を離し、魂と身体をくっつける。……
筆者は「人はなぜ対話を求めるのか?」と、いつも自問自答しているのですが、鷲田さんが俊雄さんの言葉に「目からウロコ」が落ちたように、「その瞬間の感覚」が得られた時、人は幸福感に包まれます。
改めて、対話であるコーチングの素晴らしさを実感しています。
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This article was written in Japanese and converted into English using a translation tool. We hope you will forgive us for any inadequacies.
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